Qwertyの部屋

アコライト、時々、相談所。アヴァベルオンラインをプレイしつつ、バーチャルの世界からリアルを考えるブログ。

人工知能による精神療法

こんにちは。Qwertyです。

 

最近始めたツイッターで、いくつか興味を引いたアカウントをフォローしているのですが、先日こんな記事を見つけました。

 

 

このサイト、結構面白い記事が多いんですよね(^ω^)

 

この記事には、人工知能が些細な兆候から自殺の兆候を読み取るという取り組みについて書かれています。

以前TVで、私たちが読んだら全く問題ないように見えるアンケート結果からその人の離職のリスクを割り出す、というAIを見たことがあり、だんだんと精神面の問題にもAIが入ってくるのかな、と思っていたのですが、こういった記事を見るとその動きが改めて実感できます。

 

私もアバターの姿で「相談所」などというものをやっているわけですが、実はその背後にいるのは人間ではなくてコンピューターかもしれません。

…というのは冗談ですが、もしかしたらそれが冗談じゃない日がやってくるかもしれないですよね。

 

精神療法と聞くと何だかつかみどころのないもののように感じるかもしれませんが、何もそれを行なっているのは医療に携わる人だけではありません。

誰かの悩みに出会い、心に触れ、その相手と何らかのやり取りをした場合、そこには精神療法的な何かが生まれているように思います。そういう観点から言えば、学校の先生やクラブのコーチ、会社の上司・同僚、お坊さんや警察官・刑務官、友人、親戚や近所のおじさん・おばさんに至るまで、精神療法的な事はやっているわけです。

 

ただそうは言っても、一見ありきたりな悩みのようでも根は物凄く深かったりもしますし、対応に専門性が求められることが多いのもまた事実です。下手をすると状況が悪くなるだけでなく、自分も共倒れになってしまうこともありますから、やはり専門家は必要です。精神療法「的な事」が精神療法になるにはやはりそれなりの研鑽が必要ですし、そこに料金の発生する根拠があるというわけですね。

 

ただ、全てが職人芸ということになってしまうと多くの人を助ける事が難しくなってしまいますので、ある程度システマティックに出来るものも考案されています。認知行動療法はその代表かと思いますが、こちらはコンピューターで出来るものも開発されているようです。

 

例えるなら、時間をかけて一点物の名画を描き上げるか、芸術の普及のために名画を量産する方法を考えるか、という感じでしょうか。相手との関係は常に個別的なものですから、その一点においてしか生じ得ないものを取り扱っていく必要がありますが、一方である程度パターン化して大勢の人が利用できるようにすることができたなら、それはそれで素晴らしい事です。

 

コンピュータが入ってくるとしたら、現時点では後者の方でしょうが、もしかしたらそのうち、コンピュータとの間で精神分析的な営みが生じるなんてことが起こるかもしれません。

今はまだコンピュータに心の相談なんてありえない、という方が多いでしょう。でも今後人工知能が進歩し、適切な言葉を紡ぎ出せるようになったとしたら、あとはそれを一つの人格と思うかどうか、ただそれだけの問題になるのでは、とも思います。チューリングテストに合格したコンピュータのように、それを人間だと感じ、コンピュータとわからないまま相談に乗ってもらって結果救われる、そんな人が出てくる世の中もそう遠いものではないのかもしれませんね。

 

この相談所はその中間あたりにあるのかも…なんてことを思いながら記事を読んでいました。

 

ではまた(*゚▽゚)ノ